2013.06.18 Tuesday
進学塾teTsu
以前勤めていた塾で後輩だった栗本博也先生が、退職し、自分自身の塾を立ち上げることになった。
場所は富雄。
塾の名前は『進学塾teTsu』という。
teTsuはテツと読む。
テツと言えば、私が真っ先に浮かぶのは、名作「じゃりン子チエ」のチエちゃんのお父さんのテツだ。
あの「テツ」は「ツ」にアクセントがあったけれど、栗本先生のteTsuはきっと「テ」にアクセントがくるのだと思う。
いきなりこんなことを言って茶化したら栗本先生に失礼だろうと叱られそうだが、私と栗本先生の仲だから全く問題ないのだ(笑)
ロゴの下にはTETSU JUKUとあるので、進学塾テツと言っても、テツ塾(teTsu塾)と呼んでもいいということだろう。
ちなみに栗本先生のブログはこちら。
栗本先生は派手なタイプの塾講師ではない。
しかし実力派である。
「飛び道具」などは持っていないが、その代わり、じっくり生徒に向き合い、粘り強い指導で生徒の成績を伸ばしていく先生だ。
塾業界(教育業界)は入社三年以内の退職率が約50パーセントという超ブラック業界、様々な業界の中でワーストワンの業界なのである。
そんなご時世の中、栗本先生のような先生に必ず習えるというのは、それだけで本当に値打ちがあると思う。
栗本先生だけでなく、他にも実力派の先生が授業を担当するとのこと。
大いに期待できる塾が富雄にできる。
富雄近辺の方で、このブログを読んで下さっていて、SORAが富雄にもあればいいのに、なんて思ってくださってる方がもしおられるならば、一度、進学塾teTsuに電話をしていただいて、栗本先生とお話ししていただけたらと思う。
実直で真面目で、底に秘めた情熱と、塾講師としての実力を感じていただけると思う。
実は、栗本先生が勤めていた塾を退職してから、私に連絡があった。
聞けば、小さな塾を作っていく方法について教えてほしいという。
kamiesu先生のSORAのような塾を自分で作ってみたくなりました、なんてうれしいことを言ってくれたのだ。
彼は昔から私のことを慕ってくれていて、尊敬してくれていた。
それは長いつき合い、よくわかっている。(私がSORAを作ってからは少し距離があったけれど)
私を利用しようとかそういうのでないこともよくわかる。
とても嬉しかったので、二つ返事でOK、と言いたいところだったが、そこをぐっと堪えて条件を二つ出した。
もし、同意してもらえないのならば、協力はしないつもりだった。
一つは、勤めていた塾から、自分が教えていた生徒を引き抜くというようなことをしないこと。
もう一つは、開校のときとはいえ、授業料に関しては、絶対に「無料」にはしないこと。
この二つを栗本先生に示した。
最初の一つは絶対の条件。
そういうことをして塾を軌道に乗せても、必ず何処かで「あ〜、あの塾はなかなか流行っているけれども、元々は○○塾から生徒を引き抜いて独立したんだよ」と言われるのだ。
そんなのは恰好悪いではないか。
サクセスストーリーに傷がつくし、そんな先生や塾は「レジェンド」にはなれない。
別に皆がレジェンドになろうと思っているわけではないだろうが、私の美学に反するのである。
もう一つの方に関して言えば、何が悪いの?と思われる方もおられるやもしれないが、これは「法律違反」の可能性があるからだ。「不当廉売」という。タダ、もしくは不当に廉価な価格でモノを売るのは法律で禁じられているのである。
一見、消費者の利益になりそうなことであるが、長い目で見ると、資本力の弱い者を追い詰め、健全な競争を阻害するので、これを法律で禁じているのである。(資本力が弱い者ならやっていいというわけではもちろんない。)
最近、塾業界では「長期体験」とかなんとか理由をつけて「無料」にするのが流行っているが、法律違反、または法律違反の可能性のあることをするのは、これも私の美学に反するのである。
私だってSORAを開校したときは、できたばかりの塾を選んでいただいたことの感謝の意味を込め、年会費やら、入塾金を無料にしたが、「授業」は違う。
塾にとって「商品」である。
「商品」を無料にしてはいけない。(ちなみに、入塾してくださる方、すなわち、一種の契約関係が結ばれている人が対象ならば、割り引いたり、一部分無料にするのはアリだと思う。それはサービスの範疇だ。)
「開校価格で安くはしてもいいから、無料には絶対するな。」
と私が言ったら、「そういうことはしません。そんなの当たり前じゃないですか」と笑いながら言った。
流石は栗本先生だ。
でもまあ、よくよく考えたら、私は本当にお人よしだ。
奈良県に手ごわいライバルになるのが分かっている塾ができるというのに、わざわざその協力しているのである(笑)
でもいいのだ。
よい塾が増えれば、多くの生徒とその親御さんがハッピーになれる。
ここは太っ腹でいきたい。
もちろん協力するのは栗本先生が凄い先生だからだ。
わが親友、前田昌宏が廣田先生と塾を出したときもそうだったけれど、仲間感を出したかったので、teTsuのロゴや何かはSORAやDaichiとゆるやかに統一感がある。
「空と大地があるなら、海なんて名前にしたらどう?これで陸・海・空の三軍揃うよ?最強じゃない?」
なんて軽口を訊いたら、栗本先生が出してきたのは「テツ」だった(笑)
まあ栗本先生も言っているが、テツは鉄、哲、徹、轍といい字がいっぱいある。
彼の教育への思い入れが名前一つにも山盛りこもっているいるのだろう。
新しく事を成そうとしている人には恐ろしいくらいのエネルギーが蓄積されている。
彼の思いに触れると、「負けてられない」と、こちらのやる気もレッドゾーンまで跳ね上がっていく。
私は彼に協力すると言いながら、実は自分のために動いているのである。
(まあ、動いているといってもほとんど何もしてませんが、ここは格好いいことを言わせてください。)
栗本先生、頑張ってください。