アルファベット小文字の練習

夏期講習会に来てくれている小6生、英語の授業は英語を初めて習うという子向きに授業を組んでいる。

学習の基本は「読み・書き・算」。

だからSORAの英語学習の初歩は、書かれた文を読み、文字や単語を書く練習をしっかり行うということを大切にしている。

(学習の基本は「読み・書き・算」と書いたが、これは「日本における学習の基本」と限定するのが正しい。それぞれの国にそれぞれの国の学習の基本がある。ついでにいうと、近年、進歩的なカリキュラムやメソッドがもてはやされるが、ろくでもないものも多い。「学習の基本を徹底する」というメソッドに勝てるものなどない。)

今日、小6の英語の授業ではアルファベットの小文字の練習を行った。

ノートに一行ずつそれぞれの文字を練習させたが、私はこんな指示を出した。



「aaa aaa aaa aaa」←板書

「こんなふうに3つ書いたら、一文字分空けてまた3つ書く。このくりかえしで練習しなさい。」



This is a pen. と英語を初めて習う子に書かせるとき、「(呼は大文字で」「∧犬虜埜紊砲魯團螢ド」「C姥譴斑姥譴隆屬楼貶源分空ける」と教師は指示を出す。

このとき、,鉢△傍い鯒曚覿技佞和燭い、のことに細かく気を配る教師は少ない。

,鉢△論気靴行わないとバツになるが、は多少甘くてもマルをもらえるからだろう。

しかし、英語を初めて習う子にとって、単語と単語の間を一文字分空けるというのは意外に難しい。

どこが単語の区切れ目なのかが分からないようになっている子、単語と単語の間が広すぎる子(特にこちらの子が多い。しかも多くの教師がこれを見逃してしまっている)など、最初からはなかなか上手くは書けない。

「分かりやすく教える」というのは大切なことであるが、「正しくできるまでうまく導く」ことはそれ以上に大切なことである。

「単語と単語の間は一文字分空けなさい」と言うだけでも、たしかにそれは「指導」であるが、そんなことは誰にでも言える。

できるようにするためにどうしたらよいのかをプロならば常に考えなければならない。

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GR Digital 3


このようにやらせると、小文字の練習もできる上、スペーシングの練習もできる。

同じ文字の練習でも一文字分空けるときに、一拍分手が止まる。

その方が頭がリセットされて、手を動かすだけの単純作業になってしまうのを防ぐ効果もある。(同じ文字を何度も練習していると、本当にその文字をそう読むのかと変な気分になったことはありませんか?あれです。)

おまけに「一行練習」と言うと、文字と文字の間をやたらと空けて「手抜き」をする子がいるが、それも
防ぐことができる。

いいことずくめの実践である。

単純な指示であるが、効果は高い。

プロならこういう技をきかせたいものである。(自戒の意味を込めて)






コメント

お世話になります。
このような方法を思いつきもしませんでした。

今まで生徒に恵まれていたせいで、この部分はあまり苦労してなかったのですが、夏期講習から入ってきた生徒で、1文字あけることがなかなか難しい子がいましたので、早速実践させていただきます。
ありがとうございます。

  • コスモ牛丸
  • 2011/08/04 10:35

コスモ牛丸先生

すみません。合宿などでバタバタしていて、コメントしていただいたのに返信ができないでいました。

勉強ができる子でも意外に単語間のスペーシングがうまくない子がいるものです。「空け過ぎ」な子が多いです。放っておいても直らないでもないですが、「指導」の手が入れて、さっさとできるようにしてあげる方がよいですね。

ところで先生の「生徒に恵まれていたせいで…」という言い方は私にはちょっと違和感があります。

  • kamiesu
  • 2011/08/14 01:08

お忙しい中、コメントありがとうございました。
生徒に恵まれた・・・、あまり良くないい方でしょうか。
私なりに褒めたというか、そういうつもりで書いたのですが、
問題点に自覚がないことが、私が塾講師として未熟だからだと思います。
お時間あるときで結構ですので、
どうかご教授願えますでしょうか。よろしくお願いいたします。

  • コスモ牛丸
  • 2011/08/27 13:07

コスモ牛丸先生

「生徒に恵まれた」という言葉は、「自分のような未熟な教師なのに、生徒達は私を信頼してくれた。私は本当に生徒達に恵まれた。」というような文脈で使うべきだと思うのです。

「生徒に恵まれたおかげでそういう苦労はしなかった」ということは、そういう苦労をしている先生は「生徒に恵まれていない先生」ということにならないでしょうか。

自分の生徒に学力がなく、できないことがたくさんあったとしても、私は自分が恵まれていない教師とは思いません。先生もそんなことはこれっぽっちも考えてらっしゃらないと思います。先生は目の前の生徒を褒めるために仰ったのでしょう。

ただ、教師は、自分の言葉を聞いているのはその言葉を向けた生徒だけではない、ということを意識していなければなりません。

私が「違和感があります」と書きましたのはそういった理由からです。

私は先生から頂いた以前のコメントでひとつだけ「非公開」のままにしているものがあります。それは先生の仰ることには強く共感するものの、やや「誤解」されやすい印象を受けるコメントだったからです。

「自分の伝えたいこと」というのは、できるだけ伝わるように心配りをしながら伝えるべきだと私は思っています。「誤解」をされると、「伝えたいこと」は絶対に伝わりませんから。

「誤解されることを恐れずに言う」というカードを効果的に使えるのは、「普段から誤解されないように慎重に物事を伝えている人」だけです。いつもいつもみっともなく言いたい放題している人の言葉は説得力がありません。

>問題点に自覚がないことが、私が塾講師として未熟だからだと思います。お時間あるときで結構ですので、どうかご教授願えますでしょうか。よろしくお願いいたします。

私の投げっぱなしのメッセージを受け止めて下さり、なおかつこのように仰る先生の姿勢には頭が下がります。どのように書くべきかを迷ったあげくに返事が遅くなり申し訳ありませんでした。これからもよろしくお願いいたします。


  • kamiesu
  • 2011/09/03 17:56

kamiesu先生 
コメントありがとうございました。お忙しいのに、見ず知らずの私のためにていねいにご回答いただき、本当にありがとうございました。先生のおっしゃりたいことが良くわかりました。また、「非公開」になっていたコメントは以前から気にしておりました。理由をお伝えいただいて「やっぱりなぁ、だめだったよなぁ」と思ってさらに反省いたしました。

こういったご指摘をいただく場合、私の場合はいつも立て続けに同じようなことで各方面からご指摘いただくことがありますが、今回も例にもれず、同じでした。
指摘していただけたことは、本当にありがたいことです。今、自分の行動を振り返っているところです。

さて、こうした改善活動を忘れてしまうと、知識も古くなりますし、考え方も固定化されてしまいます。私はそれが怖くて仕方ありません。私がご教授願いますとお願いしたのは、そういう思いからです。

ブログを拝見していると、kamiesu先生は、いつも自分自身に改善活動を課しておられるように思います。だからまだお会いしたことがないのに、尊敬できるのだと思います。これからもよろしくお願いいたします。