できなかった問題に印をつける

問題集の問題をノートにするときに大切なのは、一回目に解くよりもむしろできなかった問題のやり直しのときである。問題集を1回やるというのは「できる問題」と「できない問題」を分ける「作業」に過ぎず、「できる問題」と「できない問題」をきちんと把握してからが本当の勉強といえる。

学力を伸ばす方法を一番シンプルに言えば、「できない問題をできるようにする」ことである。「解説」を読んで「分かった」、では駄目だ。自分で「解ける」ようにしなければならない。一人で勉強している子は大抵そこまでやりきらない。塾へ行っている子でもしっかり指導しないとなかなかそこまで根を詰めてやることはない。

問題集の問題は「やり直し」のことを考えて、ノートにやるのがいい。問題集一冊に対して専用のノートを用意させたい。複数の問題集が一冊のノートにあちこちに解いてあるというのはよくない。一度解いた後が大切なのだから、「記録」をしっかり残しておかなければならない。

そしてその「記録」は、「ノート」を残すだけでなく、問題集の方にも残しておきたい。出来なかった問題の問題番号にきちんと印をつけるのだ。数日経つと、どの問題ができてどの問題ができなかったというのは忘れてしまうものだ。

ノートを見ればいいではないかという人もいるが、子どもは「どの問題ができなかったっけ」とノートを確認するような面倒くさい作業は大嫌いなものである。しかも、専用のノートを作っていなかったら、どこに書いたやら、という状態になるのは免れない。

「印」は必ず決まったものをつけさせたい。そのときの気分によって「チェックマーク」にしたり、ぐるぐる巻きの丸印とかにしてはいけない。あくまで「記録」なので統一したマークにしたい。

こういう「下準備」をきちんとさせた上で「出来ない問題をできるまで」やり直しをさせる。一回目にやり直しをしてできたら「印」、それでもできなかったら、やり直しでもできなかった、という「印」をつける。「できたマーク」がつけられるまでやり直しをする。第三者が見ても、どの問題ができて、どの問題ができなかったか、どの問題に苦しんだかということが分かるようにしなかればならない。

それは一に生徒本人のため、二に指導する教師のためである。そのように普段から指導しておくと、指導する側がその生徒を把握しやすいのだ。

指導する側から言えば、このような「小技」は意外に効く。「できるまでやり直せ」という言葉だけでなく、「作業」のレベルまで落とし込むことが大切である。

ちなみに「出来なかった問題に印をつける」というこの指示を全員に徹底させるのは簡単ではない。どれくらい時間がかかるかというと「半年」くらいもかかる。全教科していればもっと早くできたと思うが、思うより大変だ。

「徹底させること」は教師の力量を如実に表すのである。それはそのまま生徒の学力に結びつく。細かいことをきちんと徹底したい。

(以前別のブログで書いたものを加筆、修正の上、再掲載。以前の文章を読み、文章が下手糞だと思うのは少しは文章力が上がったからか、それともただ単に過去の文章には客観的になれるからか。それは分からない。)

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