清原の引退

ダイエーの王監督は清原選手に花束を渡すとき、「来世、生まれ変わったら同じチームでホームラン競争をしよう」と言ったのだと言う。王監督は本当に凄い人だ。「同じチームで」というところにいくつもの意味がある。

清原選手が過去巨人に入団できなかったということ、そして王監督がかつて同じチームでホームラン競争をしていたのが長島さんだったということを思えば、この言葉は短いけれど本当に凄い言葉なのだ。

一つ以前から思っていたことがある。清原選手の選手生命を大きく縮めてしまったのはアメリカでの「肉体改造」ではないか。

病気でお痩せになっているとはいえ、王監督と清原選手が並ぶと体の大きさが全然違う。改めて現役時代の王選手の映像もチェックしてみたが、上半身の大きさが全然違うのである。王選手の方がずっと華奢である。しかしそれは無駄のない体つきだと思うのだ。

素人ながらに思うが、ホームランを打つための筋力とは体の回転力を生み出す力ではないだろうか。それは「押す力」ではなく「引く力」だと思う。子どもの頃、王選手は握力などは全然強くなくて、その代わり背筋力だけは恐ろしく強いのだと本で読んだことがあるが、清原選手は不必要なところに筋肉をつけすぎたのではないだろうか。過度の器具を用いたトレーニングはどうなんだろうか。無駄なものがつきすぎるのではないか。だからゆえ、体のどこか(膝)に無理がきて痛めたのではないだろうか。

王は日本刀で素振りをし、巻き藁を切って「一本足打法」を完成させた。どうせ肉体改造をするなら、西洋の科学的トレーニングではなく、東洋の武道などの理論に基づくトレーニングをした方が長く選手を続けられたのではないか。

「まずいやり方で負荷をかけ続けるとよくない」それは教育においても同じことが言えると思っている。




イチローがバックスクリーンのビジョンに大写しになると、清原選手はそれに応えるかのように、イチローの打席に入るときの仕草をしてみせた。(実況をするアナウンサーがそれを見逃したは痛恨のミスだろう)いささかドラマくさいのは分かってはいるが泣きそうになった。



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