努力の意味

昨日テレビを見ていたら、イチローが少年野球の子ども達を前にスピーチをしていた。

イチローはあれこれ言わず、たった一つのことだけを話した。(もしかしたら編集されているかもしれないが)

それは「継続してください」ということだった。

驚くべきことに、イチローは「たとえその努力が実らなかったとしても、継続することがとにかく大切なのです」とまで言った。

イチローは美意識の高い人なので、「継続が大切だ」なんて、一見陳腐に聞こえる物言いを好まないはずである。

にもかかわらず、彼は断定的に、きっぱりと言い切っていたので、それは彼の中の明確な考え方なのだと私には思えた。

「結果の出ない努力をしていても駄目だ。そんなのは自己満足だ。だからちゃんと結果を出すために努力をしなさい。」

「成果主義」だとかの社会の風潮をひきずっているのか、こんなふうに言う大人が増えた。

特に、塾の先生なんかは、一番こんなことを言いそうな大人かもしれないし、私もこのように言うこともある。

しかし、私は、結果を出すための努力は大切だと思っているが、努力とは結果を出すためにだけにするものではないと思っている。

「自己満足な努力」はよくないが、「結果を出すための努力」=「正しい努力のあり方」ではない。

そこのところを分からずに、子どもたちに「努力」を求めるのは危ういことだと思う。

「結果を出すための努力」を強調すると、子どもというのは「結果さえ出せれば努力しなくてもよい」、あるいは「結果が出せるところまで努力すればそれでいい」という考えに陥りやすいからである。

「積み重ねられた頑張り」こそを、私は努力だと思っているが、努力とは本来は自己研鑽のために為すべきものだということを子どもたちにしっかりと伝えるべきだ。

極端に言えば、私は「結果」を手に入れることですら、自己研鑽の一部でしかないのだと思っている。

すべての「目標」は、その「過程」において、自己を研鑽するために存在し、手にした「結果」だけが「財産」なのではなく、「結果」を手にする過程で、大きく育った自分自身の「器」こそが最も大きな「財産」なのである。

分かってくれるまでにいくら時間がかかっても子ども達にはそういう姿勢で向き合いたい。




コメント

コメント失礼いたします。


私もイチロー氏の言葉の重みを少しばかり感じている人間です。

「継続」することが大切だ、と聞けば確かに陳腐に聞こえるかも知れませんね。

しかし、もっと突っ込んだ表現をするならば

継続できる人間は実は殆どいない、という厳然たる事実です。

三日坊主、とはよく言ったもので
三日坊主の人が普通の平均的な人間なんですね。

ブログでも続かない人が大半。
会社のホームページを見れば、どれだけ継続的に想いが込められているかすぐにわかります。

だからこそ、継続したときの差が凄まじく付いてしまいます。

プロ野球の世界ですら、継続できる人が少ないことをイチロー氏は感じているんでしょうね。

もちろん私たちも同様で、継続できなかったことは幾らでもあります。

言うは易し、行うは難し。
これも名言だと思いますが、継続は遥かに難し、だと思います。


長文失礼しました。







努力するということ。
頑張るということ。

社会に出ると、どうしても結果が優先されてしまうために。
過程は重要ではないといわれます。
そして、実感します。

けれども。
努力するという努力が。
自分を作り上げ、自分という自信に繋がるのだと。
思います。。。

ちなみに、植田先生、ご無沙汰しています。
お元気そうですね(笑)

一日遅れですが、Merry Christmas!

  • 2009/12/26 00:47

植田さん

>継続できる人間は実は殆どいない、という厳然たる事実です。

キレのあるコメント!素晴らしかった植田先生の片鱗を見せてもらいました(真剣)

>ブログでも続かない人が大半。
>会社のホームページを見れば、どれだけ継続的に想いが込められているかすぐにわかります。

>だからこそ、継続したときの差が凄まじく付いてしまいます。

まさにそのとおりですね。「想い」を継続することだけでも困難なのに、「想いを発信すること」の継続はさらに難しい。気持ちが引き締まります。

ところで、「尚さん」が誰かわかりますか?(笑)

  • kamiesu
  • 2009/12/27 22:21

尚さん

>社会に出ると、どうしても結果が優先されてしまうために。
過程は重要ではないといわれます。
そして、実感します。

そうですね。一度そこで皆が「世の中」に叩かれるわけです。そこからなお這い上がり、「過程」の大切さに気づいた人だけが、もう一段高いレベルに成長できるのではないかと思いますよ。

  • kamiesu
  • 2009/12/27 22:24

「尚さん」…、いや、分かりません(苦笑)。

私がkamiesu先生と一緒に担当した最初の学年ですかねえ?
もうちょっとヒント下されば幸いです。

尚さん、植田宛のコメントも頂きありがとうございます。
もはや「植田先生」と呼ばれると少々気恥ずかしいのですが…(笑)。