ファイト!

 カロリーメイトのCMがとてもいい。
普段、私は受験生と共に過ごしているから感情移入が半端ない(笑)

中島みゆきの「ファイト!」を若手の女優さんがカバーしている。「ファイト!」の歌詞が素晴らしいのは言うまでもないが、このカバーがびっくりするほどいい。最近の若い人の歌みたいに、変な発音で歌ったり、メロディラインを追いかけただけの感情のこもらない歌い方をしていたりもしていない。ソリッドで感情の伝わってくる、見事な歌唱だ。(感情は込めすぎてもいけない さすが女優)特に「戦う君の歌を〜」の「を〜」の部分の声が最高。(低いところが聞かせどころなのを分かっている)






戦う君の歌を 戦わない奴らが笑うだろう
冷たい水の中を 震えながら登ってゆけ

君達は勉強なんてカッコのいいものではないと思っているが、けっしてそんなことはない。
「一所懸命」はカッコイイ。
大人はそれを分かっているから、それができなかった日々のことを後悔しているから、若者にそれを期待するから、だからこそこんなCMを作るのだ。
いよいよ受験のラストスパートに入っていく。
心が苦しいことも、諦めそうになることも、きっとあるだろう。
でも、真正面を見据え(このCMの女優さんのように!)冷たい水の中を震えながら登って行ってほしいと思う。

ファイト!





カレーパーティー

 11日の日曜日は八木校、桜井校両校の小学生を集めて、カレーパーティーを行なった。

子供達というのは塾で何かを食べたり、遊んだりできるというような非日常的なイベントが大好きだ。

本当に楽しそうにしてくれていた。

そんな子供達の様子を見ているのは本当に楽しい。



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↑買い物からやらせる。「あっ、こっちの方が3つ◯◯円で安い!」「こんなん高い。向こうに安売りのヤツ絶対あると思うで。」とてもよい家庭教育がなされています(笑)素晴らしい。

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↑理科の実験みたいですが、水加減を調整しているのです。

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↑小5女子。手つきがいい。

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↑男子の包丁さばきを心配そうに見ている女子の手つきが「お母さん」のそれみたいで可笑しい。

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森川先生に写真を撮ってもらったが、完成したカレーの写真が一枚も無い(笑)

あったのは食後の写真だけだった。

カレーは色々なものを足さずに、箱の裏に書いてあるレシピどおりに作るのが一番美味いと思う。

一方、焼きそばは、天カスだの、青のりだの、カツオだの、マヨネーズだのと、色々トッピングした方が美味いのだ。

次回はひたすら鶏の唐揚げを揚げる『鶏唐揚パーティー』にしようか(笑)



『厳しい塾』の理由

 「厳しい塾の理由」というタイトルでブログを書きかけていたが、私が尊敬してやまない猫ギター先生が書かれたこの文章を目にしてしまい、書くのを途中でやめてしまった。この文章以上の文章は書けないと思ったからだ。「私以上に私の言いたいことが書いてある!」そんなことを思わせるのは力のある書き手にしかできないことだと思う。

先生の文章を全文引用させていただく。

アウトレイジ塾』(それにしても凄いタイトル)

いまどき厳しい塾がある。
個人塾に多い。
 
塾長が厳しくキャラが立っており、塾の外からも塾長が子供を叱る声が聞こえ、拘束時間が長く、猛特訓合宿まである。そんな塾は高度経済成長期の化石扱いされ、「魔王」「スパルタ塾」「ヨットスクール」「平成の人足寄場」「アウトレイジ塾」などと揶揄され、親は「勉強しないと○○塾に入れます」と子供を脅す。
 
では、塾長は何を理由に、子供を厳しく叱っているのだろうか?
塾長は塾生に対して、とてつもなく高いものを要求しているのだろうか?
 
塾長が子供を叱る理由は、当たり前のことが守られていないからである。叱る内容はたいてい、勉強の出来不出来ではなく、ささいな「勉強姿勢」によるものだ。
 
例に挙げると
「宿題をやってこない」
「宿題の解答を写す」
「忘れ物をする」
「挨拶をしない」
「カンニングする」
「遅刻をしても『遅れてすいません』の一言がない」
「無断で欠席・遅刻をする」
「学校でいま習っている内容が答えられない」
「定期試験の点数を忘れる」
「姿勢が悪い」
「反応が鈍い」
「目が死んでいる」
「背筋が伸びていない」
「机にひじをつく」
「授業中講師の方に目を向けていない」
「忘れ物が激しい」
「授業中当てられた時の声が小さい」
「指示されたノート作りをしない」
「計算の途中の式を書かない」
「文字が小さい」
「文字が汚い」
「文字が薄い」
「鉛筆を削っていない」
「赤で書くところを青で書いている」
「同じミスを繰り返す」
「3日前に教えたことをもう忘れている」・・・
 
これを読んだ人は、「それなら怒るのは仕方ない」という意見と、「細かいことにうるさくしないで、もっと大らかな気持ちで子供を見守ってあげたら」という意見に分かれるだろう。「子供だから仕方ない。いつか直るさ」という反論も生まれると思う。
 
たしかに上に羅列した欠点は、大人になったら大部分は自然消滅する。子供は「育てる」のではなく「育つ」ものなのだから、少々のことは見守ってやれという考えも納得できないことはない。
 
ただ、小さい頃から勉強姿勢が完成されている子がいることを忘れてはならない。そんな子は小さい時から正しい勉強姿勢で、眼を光らせ前を向きながら真正面から先生の話を吸収し、成長するに従って知識を加速度的に増やし、頭の芯から勉強を理解している。
一般に、教師は学習姿勢が素晴らしい子をかわいがるのは否定しがたい。話を聞かない人間より、聞く人間の方に好感を持つのは当然のことだ。教師から好意を持たれた子と、疎まれた子では、ますます学力に差がつく。
 
勉強姿勢が未熟な子が、やっと大人になって自分のまずさに気づいた時には、知識の貯蓄量は圧倒的な差がついている。先生から疎まれて大人不信にもなる。勉強姿勢を身につけるのは一刻も早いほうがいい。だから良心的な教師は子供に口うるさい。
勉強姿勢が悪い子は塾に来る前、人の話を聞く姿勢や、挨拶をする習慣が身についていなくても、親や学校から欠点をスルーされている。子供に嫌われたらいけないという、気の弱さがそうさせるのだろうか。
厳しい環境に身を置くチャンスがなく、悪い点を大人に指摘されずに生きていた子供は、知識を吸収できずに学力面で痛い目にあうどころか、就活でも相手にされない。学校や塾では姿勢の悪い子を怒って注意するが、企業は笑って避けるのである。
運良く就職できたとしても、勉強姿勢が出来てない子は、仕事に対する熱意と丁寧さに欠け、挨拶ができず笑顔がなく感じが悪いので、上司や取引先から嫌がられ、他の同僚より厳しく怒られる。
家庭や学校から無菌室で純粋培養され叱られた経験がなく、欠点を残したまま社会に出た子は、大人になって自分の至らなさで仕事ができないことを棚に上げ、怒った人間を恨むようになる。そうなると会社の厄介者として自分から職場を去るか、上司から引導を渡されるか、いずれにせよ社会人失格である。
欠点を矯正されないまま育った子供は「裸の王様」ならぬ「裸のお子様」として大恥をかく。子供の時は王族のようにちやほやされて、大人になったら厳しい一般社会に放り出され、子供時代の「ぬるさ」と社会に出てからの「冷たさ」のギャップにもだえ苦しむのだ。
 
厳しい塾は、子供に免疫をつけるため存在する。
大人社会の「リハーサル」を教育現場で行ってくれる、いまどき珍しく有難い存在だと思えばいい。
教師が細かい注意を怠り、いい加減な教え方をしていたらいい加減な人間しか作れない。形から入らなければ学力が伸びない。子供の細かい欠点を「見守る」ことは「見捨てる」ことでもある。塾は成績を上げるのが仕事であり、細かい腐食した部分が、子供の学力をシロアリのように蝕んでいるのを見過ごすわけにはいかない。
 
芸術でも音楽でも、細部にこだわる作品は支持される。たとえば山下達郎はレコーディングに多大な時間を使い、音の一つ一つにこだわるが、彼の音楽は時代の風化に耐え、老若男女問わず日常的に聴かれている。
また、宮崎駿アニメの大きな世界観は、細部の執拗な書き込みによって生まれる。宮崎駿が子供に支持されるのは、手抜きが一切ない映像だからである。子供こそ大人の手抜きを見破る。
 
とにかく、学力を伸ばすには細部がすべてである。子供の何気ない所作には、勉強が苦手な理由が詰め込まれている。慧眼な教師なら、子供の姿勢と物腰と眼力をチラと観察しただけで、勉強が得意か苦手か読み取ることができるのだ。
 
細かいことに気づいたら腹に溜めないで瞬時に直す。ただそれだけのことである。


いまどき厳しい塾がある。

一方、「ぬるさ」を「温かさ」のように示し、「甘さ」を「優しさ」のように示す塾もある。授業時間も短く、部活動との両立もしやすく、先生も口うるさくなく、厳しく言わない。そんな塾の方が流行ったりする現実もある。

それでも、厳しい塾をやっているのには理由がある。

それこそが、私達の「存在理由(レゾンデートル)」であるからだ。




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生徒を育てるというなら、まずは先生を大切にし、育むべき


ネットのニュースでこんな記事を見つけた。

入社3年以内の離職率 ワースト1位は「教育・学習支援」
夕刊フジ 11月1日(木)16時56分配信
 わが子の就職を心配するお父さん、お母さん方にとって気になるデータが厚生労働省から初公表された。入社後3年以内に仕事を辞めた人の業種別割合の調査結果で、大卒では小中学校の教諭や塾講師など「教育、学習支援」が48・8%でワースト1位。「宿泊、飲食サービス」が48・5%で続いた。特定の職種でほぼ2人に1人が辞めてしまう現実は、再就職が困難を極めるデフレ不況下ではあまりにも厳しい。

入社後3年以内に離職する若者はここ数年減少傾向にあった。しかし、2009年の入社では高卒で35・7%、大卒で28・8%に上った。1位となった教育分野について、今年から小学校教諭になった男性が過酷な現状を語った。

「採用減で教師の高齢化が進み、若手の負担が極端に大きい。土日は部活動の引率などのせいで休みもほとんど取れない上、授業の計画など膨大な書類の処理に追われて日々の睡眠時間は2時間程度。正直、心が折れそうになる」

大卒の離職率が高かった業種はそのほか、ワースト3位が美容院やパチンコ店などの「生活関連サービス、娯楽」で45・0%。4位は「医療、福祉」の38・6%、5位は「不動産、物品賃貸」で38・5%だった。

離職率が低い業種としては、「鉱業、採石、砂利採取」の6・1%を筆頭に、7・4%の「電気・ガス・熱供給・水道業」、15・6%の「製造」が続いた。

十分な経験を積まずに辞めた場合、正社員としての再就職は難しい。ただでさえ仕事をみつけにくい不況下でもある。厚労省は今回の調査結果について、「少しでも長く勤め続けられるよう、就職活動の指標にしてほしい」としている。就職前の想像と現実とのギャップが大きくならないよう、しっかりとした事前の情報収集が必要だ。



なんと入社三年以内の離職率が一番高いのは「教育、学習支援」業なのだそうだ。

48.8%といえば、それは約5割ということだ。この業界は入社三年以内に二人に一人が辞めていることになる。数字から見た限りではとびっきりの「ブラックな業界」だ。まして、この数字は学校に就職した人も含めてであるから、塾業界だけで言えば、もっと離職率は高いかもしれない。

離職率が高いということは、よほど酷い人材しか入ってこないか、給与などの待遇が悪すぎるのか、あるいは労働環境が劣悪ということなのだ。担任の先生が日頃からイライラしていると、教室は荒む。先生が穏やかで知的だと、教室もそうなる。教師、講師の心の状態は驚くほど生徒達に反映されるものだ。

以前から私は、「よい塾を作ろうとするならば、働くスタッフの職場の環境を整えるところから行わなければならない」と、このブログで書き続けてきた。この主張は、読んでいてピンとこられない方もおられたかもしれないが、こういう数字を具体的に見ていただくとご理解いただけると思う。

先生がどんどん辞めていく塾、劣悪な環境でスタッフが働かされている塾、あるいは、よい人材が入ってこない塾が、じっくり腰を据えて生徒を指導し、伸ばすことなどできないのである。

生徒を大切にするのならば、その大切にするべき生徒と日々接している、先生を大切にし、育てていくなんて当たり前のことなのだ。




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OLYMPUS XZ-1



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