2015.07.22 Wednesday
道はまっすぐ前を見て歩かなければならない
三上先生は塾講師のアルバイトをしていて、自分自身の塾講師の腕を上げたいとツイッターで自らも発信しながら、塾の先生のツイッターをチェックされている。私が先生と知り合ったのもツイッターを通してである。
「今日私授業が終わったら京都までラーメンを食いに行きますのでよかったらお近くの方御一緒しませんか」
私のこのツイッターでのつぶやきに真っ先に反応したのが三上先生だった。たかがアルバイト、そのアルバイトでの自分自身の技術の向上のために、いつも偏屈に授業技術のことやらばかりツイートしている他所の塾の先生に会おうというのである。抜群の行動力である。
そこから始まった縁で、ツイッターで知り合った他の先生なんかとも何度か飲みに行ったりするようになった。先日は三上先生にSORAで授業をしてもらったりもした。スタッフが二人教育実習に行っている間、手伝っていただいたのである。実を言うと、残ったスタッフで授業をすることもできたが、先生にSORAを見てもらいたかったし、彼の授業も見てみたかったので理由をつけて週に一回来てもらうよう頼んだ。
↓は三上先生がSORAに来て私の授業を見学されての感想である。
京大生とはいえ、学生アルバイトの塾講師がこのような次元で授業を見ることができるのである。授業見学と言っても先生自身の授業との兼ね合いで先生が私の授業を見たのは10分程度。本当に素晴らしいと思う。こういうことに気づけるのは普段から私のツイートをくまなくチェックしているからというのもある。文章の中にところどころ私のツイートの引用があることからもそれが分かる。気づきはたゆまぬ学びから生まれるのである。
私はこういう素晴らしい若者が成長していくのを後押しするのが大好きだ。楽しい学生生活に浮かれることなく、仲間の中で埋没せず、あらゆる機会で成長しようという思いを持ち続ける学生を本当に素晴らしいと思う。真っ直ぐ前を見て歩くことは易しいことではない。しかし私の教えた子らにもそういう気持ちを「いつまでも」持っていてほしいと思う。
昨日、用事があって京都に行ったのだが、用事を済ませた後、三上先生に飯でも一緒にと思って電話をかけたら出てきてくれた。会うと彼はいつも質問攻めにしてくる。三条通を歩いている間も私の横でずっと質問だったのだが、私の方を向きながら喋り続けていた三上先生の声が「ガンっ!」という音と共に止まった。見ると先生は張りだした看板に顔をしこたまぶつけていたのである。眼鏡ははじけ飛び、先生は「イッテー!」と叫んだ。よく見ると血もにじんでいる。質問に集中するあまり、歩きながら道の看板に激突するなんて今日日マンガのキャラにもそうそう出てこない。しかしリアルにこんな若者がいるのである。大丈夫かと笑いながら、私は少し手に汗をかいた。