新しい塾を作った

 この春から高校2年生を教えている。

今までは高校1年生まで教えて、受験勉強の入口までの基本的なことは面倒を見、大学受験の勉強は専門の塾か予備校へ行ってください、というスタンスだったのだが、どうにも我慢できなくなって、大学受験の面倒を見るということになった。


DSC_1650.JPG
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR


偉そうに言わせていただければ、塾や予備校の「現役生」に対する指導に対して我慢できなくなったのである。現役生を大学に合格させるならば、それなりに方法がある。なのに、塾や予備校の中には、高校生に足枷をかけ、合格しにくくしているとしか思えない方法を取っているところも少なくない。私達がせっかく育てた卒塾生達にそんな足枷をかけられたらたまったものではない。それならSORA流の受験勉強法で大学に通してやろうではないかと思い立ったのである。

「足枷」とはどういうことか。話せば長くなるので簡単に記すと、「現役生にあまりたくさんの授業をとらせて時間を奪うとますます合格しなくなってしまう」ということだ。授業を聞いて分かっただけでは受験には通らない。身につけるために何度も何度も反復しなければならない。高校受験は、覚えたり、身につけたりしなければならないことがそう多くないので、週に3回塾へ通っても受験勉強はできるし、そう反復をしなくても逃げ切ることもできないではない。しかし、(たいていの子には)大学受験はそうはいかない。ましてや高2になって周りを見回したら、皆が塾へ行っているので自分も塾へ・・・と流されるままに塾へ通っているようでは大学受験はなかなかうまくはいかないのは当たり前。

流されて、塾や予備校で授業をたくさんとって安心したり、たくさん授業をとって時間が取られてしまうと、大切な大切な「反復練習」を行う時間がなくなってしまう。世の中では、大学に受からないのは本人の努力不足ということになっているが、足枷をかけられ(指導が悪くて)、合格する力を奪われた子だって少なくないと私は思う。

大学受験は高校受験と比べ物にならないくらい難しいから、「分かる」ということに力をかけたくなる現役生の気持ちはよく分かる。けれど、体に染みこむくらい徹底的に「反復」することは、「分かる」と同じくらいか、それ以上に大切なことだ。

「反復」をバカにしてはいけない。今の子は「反復」を軽視しているが、分かったからといって反復をしなかったら、「分かる力」を磨くことができない。だからSORAの高2生には、他所の塾の生徒が「授業」を聞いている間に、徹底的に反復をさせる。反復の大切さを叩き込む。基本的に高2生には授業をしない。学習計画を作らせ、それを進めさせる。課題はもちろんこちらからも与える。。(ただし、生徒の質問には応えるし、夏休みなどの期間には講習会などは行う。)私達はティーチャーというより、共に合格を目指すコーチかトレーナーという存在だ。もうガッツンガッツンいく。

先日、こちらの指導方針について保護者会まで開いて、私の考えを聞いていただいたが、生徒達にも保護者の方々にも、方針について理解していただけたと思っている。(私はこの方法が現役生が限りなく合格可能性を高める方法だと思っているが、なぜ同じ方法を採る塾がほとんどないかというと、それはお金にならないからだと思っている。授業を取らせれば取らせるほど、塾は儲かる。そんな話もした。)

もちろん、超難関の大学に関して、まったく教えないままで合格できるのかといえば、そうではない。そこは個別に教えたり、添削したりして対応する。必要なことは教え、勉強を進み具合をチェックし、とにかく彼らの勉強時間を無駄に奪うことをしないようにしたい。

私は、この高2生の学びの場は、進学塾SORAとは別の、新しい塾のつもりでいる。『大学受験道場SORA』とでもいうべきか。だから、塾には余っているスペースがあるにもかかわらず、彼らのための部屋まで新たに借りた。それが一番上の写真だ。

ご覧のとおり、完全に普通の家である。八木校の上のアパートの一室を借りたのである。写真の端にかろうじて写っているのは冷蔵庫。ここでは食事をする設備を用意した。ひと月に一回くらいはここで全員で一緒に夕食を作って食べることになっている。その気になれば泊まり込みだってできる。道場生と擬似家族化して受験に臨もうと思っているのである。

保護者会では「この子たちを振り回しますけれどもよろしくお願いします」と伝えてある。保護者の方々も笑顔で承知して下さった。思う存分に指導できる生徒達を持つことは幸せなことだ。冷蔵庫、洗濯機、ガスコンロ、食器棚、机、椅子、エアコンと、お金はやたらとかかったが、そんなことは些細なことだ。


DSC_1657.JPG
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR


今日は塾はGW期間でお休みだったのだが、高2生が自習をしたいというので付き合った。立ち上げたばかりの高2クラスの生徒がせっかくやりたいと言うのだ。それを私が「いやあ、先生GWで用事あって塾開けられないのよ」などと言うことはできなかった(笑)





BBQ

 今日はスタッフ皆でBBQ。

DSC_1573.JPG
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

天気もよく、場所も大変よかった。


DSC_1574.JPG
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

BBQ場所に着くやいなや、皆てきぱきと準備にかかってくれる。

こっちが恐縮するくらい、しっかり気を配って動いてくれた。


DSC_1576.JPG
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR


DSC_1581.JPG
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR


DSC_1584.JPG
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR


DSC_1579.JPG
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR


DSC_1583.JPG
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR


R4001545.JPG
GR DISITAL4

男性陣、つまらなさそうなのではなく、単に火が熱いのだと思う(笑)


R4001548.JPG
GR DISITAL4

美味い食べ物、キリッと冷えたビール、歴代SORAのBBQの中で一番うまくいったBBQではなかっただろうか。


R4001550.JPG
GR DISITAL4


R4001552.JPG
GR DISITAL4


何でも繰り返しやっていれば少しずつ上達するものです。







4月6日(土)休講

 本日4月6日(土)の授業は全クラス休講となります。自習室もありません。よろしくお願いいたします。

最後の言葉

 13日に公立高校の一般選抜入試があり、18日が発表。そして昨日が中3とのお別れ会。

この中3は本当に手のかかり、進学塾SORA始まって以来最も学力の低い学年で、正直に告白すると、何度もどうなることかと思い続けた学年であった。

SORAは入塾試験を行っていたり、「奈良・畝傍・郡山を目指す塾」なんて看板に書いてあるから、毎年毎年、勉強ができる子ばかりが集まっていると思われがちだが、けっしてそんなことはない。

しかしながら、学年が上がるにつれ、入試が近づくにつれ、彼らの態度には落ち着きが出、勉強に集中できるようになり、勉強時間も増えていった。

夏の合宿では学力の高かった一つ上の学年よりたくさん質問をするまでになった。

いつもの学年よりもたくさん叱ってきたが、それでも私達を信頼してついてきてくれた。

学力ももちろん伸びた。

最終的な学力の高さでは先輩達の学年には及ばなかったが、学力の伸び率では、歴代1位の成長を見せてくれた。

生徒達の「現状」を捉え、そこからどう「道」を作り、導いていくか。

「学力が高くないし、真面目でもないからこの子達はこんなもんだろう」そんなふうに思っていては子供達を伸ばすことはできない。

「現状」だけを見てはいけないし、「現状」を見ないで「ゴール」だけを設定してもいけない。

教える側の力量と忍耐力、そして生徒達を信じる力が試された学年であったと思う。

そして私達の思いに応えてくれた学年であったと思う。

DSC_1454.JPG



今年の公立入試は、公立を志望する生徒がべらぼうに多く、一部の学校の倍率が大変なことになった。

特に畝傍高校の合格ラインはとんでもないことになっていて、おそらくここ7年、つまりSORAを作って以来、もっとも高いラインになった。

もちろん、進路指導は最後の最後でそのラインに合わせて行ったが、やはりどうしてもその学校を受けたいと思う子はいる。

しかし、そうであっても、その子達を合格させてあげるのが私達の仕事である。

彼らは頑張り、そして私達も全力でサポートをしたが、今年は合格させてあげられなかった子を例年より多く出してしまった。

彼らの最後の頑張りを見てきたので、言っても詮無いことではあるが、いつもの年ならば合格することができただろうと思わずにはいられなかった。



R4001480.JPG


最後のお別れ会で私がいつも言うことは一つ。

「高校へ行ってもしっかり勉強しろ」ということである。

お別れ会は「最後の場」である。

私達が彼らに伝えたいことを伝える「最後の場」だ。

「最後の場」だからこそ伝えられる、伝わる言葉がある。

最後まで伸び続けてきた彼らだからこそ、これからも伸びていってほしい。

その思いを最後のメッセージに託した。



生徒諸君、学びはこれから一生続きます。

学びに見返りを求めず、ただただ学び続けていく、そんな人になってほしいと心から願っています。




りさこ先生の宿題

 先日、りさこ先生が中1生と中2のクラスの子にこんな英語の宿題を出していた。

「先生は来週の授業のとき、誕生日なので、先生に誕生日のメッセージを書いてきてください。少なくとも3文は英語で書いてください。あとのメッセージは日本語でもいいです。」

自分の誕生日のメッセージを書いてこいなんて、私なら絶対出さない宿題だ(笑)でもまあ誕生日のメッセージを英語で書くなんていうのは教科書の題材にしてもいいくらいのもので、なかなかセンスがいい。

一週間前に出していたこの宿題、何と全員がやってきたらしい。普段、忘れ物をすることだってあるくせにこういうときだけはちゃんとやってくるのである(笑)りさこ先生はなかなか愛されている。


DSC_0740.JPG
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

りさこ先生はルーズリーフにでも書いてくるものだと思っていたら、思っていたよりも生徒達はきちんと「宿題」をやってくれた。封筒やなんかがもう真剣。しかし、中身の方がもっと真剣だった。

兄弟に聞いたのか、はたまた親御さんに聞いたのか、きちんとした英文で書いてある子も少なくなく、間違ってはいても、色んなところから引っ張ってきたり、工夫してあったり、なかなか一所懸命に書いてあったのだ。(りさこ先生宛てではあったが、宿題だったということもあって少し見せてもらった)

Thank you for teaching me. なんて中1の子が書くのだ。教えてくれたのは兄かお母さんか。

I want to English study. 惜しいぞ(笑)動詞の後ろにまた動詞を置くのを心が拒否したのか?不定詞も知らないくせによく頑張った。

I respect you. そうか、りさこ先生を尊敬してるのか(泣)

中にはMayで始まる祈願文を書いていた子もいた。その文を「習う」ところまでいくのにあと何年かかることか(笑)

習っていなくても、思いを伝えるという意思があれば、調べたり、真似したりしながら、綴ることはできるのだ。間違っていてもいいではないか。そういうところから少しずつ上手くなっていけばいい。そういう感覚はとても大切だ。

塾講師というのはついついカリキュラムやら効率のいい勉強法ばかりを考えてしまいがちだ。たしかにそういうことはとても大切だが、そういう効率性を追求した勉強だけでは学力は大きくは伸ばせないということを忘れてはならない。


DSC_1296.JPG
Nikon D700 Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED


『りさこ先生の宿題』から大切なことを改めて考えさせられた。こういうのをもっと普段の授業に活かせないものか。

生徒諸君、りさこ先生嬉しすぎて泣きそうになってましたよ(^.^)

冬期講習会スタート

 本日より冬期講習会スタート。

今年一番の寒さにもかかわらず、元気に生徒達が来てくれて、朝から明るい気分になれた。近隣に無料講習会を行なったり、チラシを頻繁に入れる塾がある中、ありがたいことに今年もたくさんの子が参加してくれた。


DSC_3945.JPG
Nikon D700 Ai AF Nikkor 35mm f/2D  小4国語の授業


講習生や新入塾生のクラスで授業を行うとき、私は生徒達の「指示の受け取る力」があるかどうかをまずチェックする。勉強ができるようになるためには何より「指示を正確に受け取る力」が不可欠だからだ。(このことは何度も書いている)

「指示を正確に受け取る力」を見るためには、まず指導者側が「正確な指示」を出さなければならない。「不正確な指示」では誰も正確には受け取れないからだ。「指示」は一つずつ出すのが原則で、一度に二つ、三つと指示を出すのはNGだ。

「はい、テキストを出して、32ページを開けなさい」という指示は、すでに二つの指示を出していることになる。教室でこういう指示の出し方をすると、生徒は混乱してしまう。「分かりにくい授業」というのはこういうことが積み重なっている授業である。複数の指示を出ようとも受け取ることができるよう生徒を鍛えなければならないのは言うまでもないが、授業の基本は「指示はひとつずつ」である。(大人だって複数の指示を出されるととても混乱する)

今日も授業の中で注意深く、いくつも「指示」を出したが、やはり正確に受け取ることができる生徒は少ない。でも、これは生徒の問題というより、指導する先生の問題が大きいと言える。きっと学校では先生が何度も同じ指示を出してしまっているのだと思う。一度で聞かない子がいるので、先生が同じ指示を何度も出してしまい、その結果、皆が先生の言うことをボヤッと聞くクセがついているのだ。

これを直すには「先生の指示の通りにできていません」という台詞をきちんと言うしかない。厳しい台詞のように聞こえるが、この台詞の言い方のコツはきっぱりと言うこと。怒ったような口調で言わず、その代わりにきっぱりと言う。そういう言い方をすると少しずつ直っていく。(今まで有耶無耶にされていたのだ)

また、一回指示を出したことを「これどうするんですか?」とか「3番の問題もやるんですか?」と聞いてくる子もいる。こういうときも、きっぱりと「さっき指示しました」と言うのがいい。そう言われて、頭の中で先生の指示を繰ってみて「あ」と思い出してできる子が半分。できない子が半分である。(もちろんできない子には再び指示しなければならない)こういうふうにしていると、ボサッと聞く子がどんどん減っていく。授業の集中力が高まり、こちらも授業がしやすいし、生徒達も理解する力が高まり、良いことづくめだ。

ちなみにSORAには、毎年数組、塾の先生が全国から見学に来られるが、どの先生もSORAの生徒が指示を正確に聞き、動くのが早いことに大層驚かれる。それは私達がこういう地味な指導をやり続けているからである。

こういう地味な「鍛え」は、地味ではあるが、大切な「ステップ」である。「わかりやすい授業」「面倒見がよい授業」の10倍くらい大切な視点だと思っている。なぜなら、「指示を正確に受け取る子」に育てていくことは「授業が分かる子」に育てていく「一歩」だからである。




三者懇談会と中3赤本大会

 現在、塾では三者懇談会期間中。中3は昼から塾に来てひたすら赤本で過去問を解いている。赤本で過去問を解くのを後回しにしたがる子は少なくない。それはサボりたいからではなくて、おそらく「できる限り力をつけてから解きたい」と思っているのだ。

合格最低点と自分の取った得点を比べたくなる気持ちはよく理解できるが、後回しにしていては全部解ききることはできない。間に合わなくなる。制限時間内でいかに点数をしっかりと取れるかどうかというのは学力の有る無しとはまた別の問題で、数稽古をして徹底的に慣れ、「得点力」を上げなければならない。

この時期になると、苦手な教科にかける時間を10として、得意な科目にかける勉強時間をどれくらいにするのがよいか。私は5〜7はやっておくべきだと思う。少なくとも1とか2のような極端なことをしてはいけない。そういうことをすると、得意科目の腕が鈍って当日の点数が出にくくなる。入試で失敗する子の多くは得意科目で点数を取りきれないことが多いのだ。その理由のほとんどは、直前に得意科目を放ったらかしにしてしまったことだろう。だから苦手科目に重点を置きつつも、得意科目もしっかりやらなければならない。

ここから入試本番までのラストスパートの勉強の上手さ下手さで入試の結果が大きく変わってしまうなんてことはいくらでもある。絶対合格のはずが不合格ということだってある。ということは、逆に、「ちょっと厳しい」というところから「見事合格」だってもちろんあるということだ。気を緩めず、日々の自分の勉強をしっかり見つめながら頑張ってほしいと思う。



DSC_3910.JPG
Nikon D700 Ai AF Nikkor 35mm f/2D